山田えみるがなんか呟くブログ

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第8回おっさんオフMVP、引き分けデッキ【デステニー・ドロー】デッキ解説

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山田えみるの決闘担当、山田です。

今日は平成30年6月23日、吹上にて行われたおっさんオフ会で使用したデッキを紹介しようと思います。

blog.livedoor.jp

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でも、その前にひとつだけ話を聞いてください。

当日配布されるこの名札ですが、『絶対王者』というアイコンが輝いていると思います。この『絶対王者』、『カジュアル環境を楽しむオフ会において勝ちすぎている者』に送られる不名誉の称号なのです。

ぼくはこれを以前取ってしまい、もう一度勝ち過ぎたら出禁なと言われている身です。

 

というわけで、勝ちすぎるわけにはいきません。

でも、せっかくデュエルをするのですから、負けてばかりではつまらない。

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そうだ、引き分けをしよう。

そんなデッキです。

 

 ※

 

自爆スイッチは美しくないので論外として、

みなさんは遊戯王において稀有な状況である引き分けを実現させるカードと言えば、何を思い出すでしょうか。

サクリファイスの隠された効果(装備時の被ダメージ)

◯暗黒方界神クリムゾンノヴァのエンド3,000ポイントダメージ

◯破壊指輪やアリジバクなど、極めて使いづらいピンポイントなカード。

などがあると思います。

 

エラッタ後破壊輪のように、こちらが先にダメージを受けてその数値を参照してダメージを与える、そんなカードはわりと多くありますよね。ですが、意図的に引き分けに持っていくことのできるカードは限られているのです。

上記のカードはひととおり試しましたが、いまいちしっくり来ませんでした。

 

いろいろ試した結果、次の二枚の引き分けが生じうるカードを軸にしました。

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後述するようにレベル1モンスターを防御手段として多く積んでいるので、非常に出しやすいカードです。戦闘を介するという弱点はあるものの、非常に大きな相打ちダメージを狙うことができ、かつ①の効果でダメージ範囲を広げることができます。

②は本来はLL下級をサーチするための効果ですが、このカードが出た時点でそのターン中に引き分けているか負けているので、DDクロウをサーチしていきます。戦闘を介さないと仕事ができないので、超電磁タートルの対策ですね。

弱点は、戦闘破壊耐性持ってそうなのに、そんなこと一言も書いてないことです。

 

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こちらはダメージは1,000で固定ですが、読まれにくい手札誘発で引き分けに持ち込むことができます。さらに致死ダメージを軽減することにも利用できるため、握っていると安心なカードです。

特に後述の時械神が効果無効にされて大ダメージを受けるときなどがこのデッキでは想定されるので、その計算狂わせにも使えます。

リサイトスターリングの関係で金華猫を積んでいるので、一応ダークバーストは共有できます。

相方であるディシジョンガイとのシナジーは見事なのですが、あまりそんなことをしている余裕もないため、今回は採用を見送りました。

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さて、以上の二枚を軸に引き分けデッキを組もうと決めたのですが、あくまでそれは詰めの手段。キルライン引き分けラインに持っていくための、序盤・中盤を任せられるカードが必要です。

 

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わたしです。

ラスボス大好き山田が愛してやまない時械神です(KONAMIさんほんとうにありがとう。特に後半の時械神の完成度は素晴らしいです!)

以下の時械神のパワーで、無理やりアド差をつけてジリ貧にさせていきます。

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自分を致命ぎりぎりのラインに追い込みやすいこのデッキにおいて、詰めの一撃をしくじるのはつらいものがあります。そのため、ザフィオンの魔法罠デッキバウンスは露払いとして非常に重宝しています。

メタイオンはいわずもがな。

ミチオンは迷ったのですが、相手が消極的な姿勢を見せたときに、むりやりライフの調整をするために投入している強カードです。サンダイオンはサーチできないので、今回は積んでいません。

 

この他に、あと二種類の時械神を積んでいるのですが、それはあとで説明します。

ここで紹介した時械神による強力無比な効果で場を誤魔化していき、相手を疲弊させながら、キーカードを揃えていきます。

なお、後述の二枚も含めて、時械神は『返しの時械神』を採用しています。唯一、攻めの時械神であるミチオンも、その効果の性質上キルすることはできません。

 

時械巫女のシナジーから以下のカードを投入しています。

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サウラヴィスは対象耐性のなさを突かれて突破されることの多い時械神に、自然なかたちでサーチができる防御カードとして優秀です。

基本的に時械巫女は除外せずに、リチュアルチャーチで使いまわす方針です。

状況が整ったら金華猫で巫女を釣り上げてリサイトスターリングしてもいいですし、リチュアルチャーチで蘇生して手札の星1通常召喚でも詰めに行くことができますね。リチュアルチャーチは、時械神とリサイトスターリングをつなぐ潤滑油的な存在です。

 

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チキンレースはこのデッキにおいて、複数の役割を持つカードです。

◯キーカード集め(ドローって気持ちいいよね!)

◯お互いにバランスの取れたライフ喪失

メタバースによる擬似和睦的な使い方

◯カジュアル環境であるため、相手の事故防止

最後の項目が一番大事で、やっぱりカジュアル環境のデュエルですから、お互いにしたいことを精一杯やることが大事だと思っています。勝ち負けは二の次です。決して、リサイトスターリングによる引き分けのために大型を立ててほしいわけではありません。

これをメタバースによりリチュアルチャーチと共有することで、状況に応じて、引き分けへのロードを切り開くことができます。

 

以上、ここまでが序盤・中盤のごまかしと、お互いにほどよくライフを払っていくギミックの紹介でした。しかしそれだけでは、リサイトスターリングやダイナマイトガイのラインに持っていくことができません。手早く大幅にライフを削る必要もあります。

 

以下の三枚は、リサイトスターリングによる引き分けラインを大幅に引き上げることができます。

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肥大化は、直接攻撃禁止の効果が万が一のときに攻撃抑制のために使えます(これのおかげで致死ダメージを回避して、次のターンで引き分けというのはよくあります)

 

フルターンは、肥大化とちがって引いたそのターンに使用することができます。②の効果は使ったことがありませんし、使うこともないでしょう。

 

サイコ・ブレイドは上の二枚と比べるとスペルスピードが1でライフコストも必要なのですが、実はこのデッキでは以下のみっつの柔軟な使い方ができます。

◯自分のライフを減らすことができるのです。サイコ・ブレイドフルパワー(2,000ライフコスト)で相手モンスターに装備させ、リサイトスターリングで殴ることで、4,000ライフの差を詰めれます。こちらのほうがライフが多い状況で役立つタクティクス。

◯ライフが1,000を切っており、自分でチキンレースが破壊できない状況があります。相手400、自分800とか。この場合、引き分けにするのは非常に難しいので、100刻みのライフを払うことで、ライフを並ばせ、チキンレースの効果を解除できます。

◯こちらを引き分けデッキだと侮っている敵には、LLインデペンデントナイチンゲールにサイコ・ブレイドをつけてキルすることもできます。

 

もうひとつ、お互いのライフを大きく削るコンボがあります。

このコンボ、非常にお気に入りなので、ぜひ読んでください(*´ω`*)

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わかる人にはわかるこのエグいコンボ。

後半時械神組が来る前からこの引き分けデッキは構想していたのですが、ハイロンが来てからどっと世界が変わりました。このハイロンには、バトル後、自分のほうがライフが低いときに、それに合わせるようにダメージを与えると書いてあるのです。素晴らしいですね!

 

そして、ぶつかり合う魂。

攻撃力のより低いプレイヤーが500ライフを払い、攻撃力を500アップさせることができる。これをお互いに払わなくなるまで繰り返し、その戦闘でモンスターが破壊されたプレイヤーは場のカードをすべて墓地に送られるという効果です。

もともと、戦闘破壊されない(つまりぶつかりあった結果、最悪のデメリットが発生しない)時械神と相性がいいカードなのですが、ハイロンがいれば何も考えずにライフを払うことができるのです!

だって、戦闘後、お互いに同じライフになるんですもん。勝てなかったとしても、これで1,000ライフを切っていれば、ダイナマイトガイで容易に引き分けにすることができます。

 

わかっている人はすぐに嫌な顔をしてライフを競り合うことをやめるのですが、そもそもハイロンの攻撃力を相手より高く持っていくための2,000~3,000程度はこっちが優先して払うことができるので、引き分けデッキ的には重要なダメージソースです。

 

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ハイロンの存在により、『自分のライフを致死ギリギリに収めること』と、『相手のライフを致死ぎりぎりまで削ること』は、同じ意味になりました。

 

クリフォトンは、2,000も自分のライフを削ることができ、そのターンの自分へのダメージをすべて防ぎます。ライフ調整にはもってこいですね。

ガンマンなどの厄介なバーンダメージすら防ぐ優秀なカードです。返しのターンには金華猫に拾われて、リサイトスターリングになっていることでしょう。

バトルフェーダーも当初検討をしたのですが、場に残られると時械神のジャマになることと、時械神を無効化されて殴られるときに無力であるため、悩ましいところでした。ストレージでたまたまクリフォトンを見つめて、欠けていたピースが埋まった感覚になりました。

たまに役立つテクニックですが、無駄に手札から発動することもできるので、金華猫はいるけど墓地にレベル1がいないときも役に立つ器用な子です。

 

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固有効果はライフを4,000に戻すという、時械神でもっとも影の薄いサディオンですが、このデッキでは特別な意味を持ちます。

というのも、サイコ・ブレイドの項で話しましたが、このデッキ、自分のライフが低くなりすぎて、自分のチキンレースが破壊できず引き分けにできないというケースが頻発したからです。

こればかりはテストプレイを重ねないとわからないことでした。こうなるともうジリ貧なので、それを避けるためにメタバースでの上書きが考えられます。しかしデッキにフィールド魔法が残っていないこともあったため悩んでいたところ、彼の存在を思い出しました!

時械巫女で自由にアクセスできるため、不自然なカードを入れることなく、必要なタイミングでライフを得てチキンレースを割ることができるようになりました。さすが、Z-ONE、回復もできるんですね!

 

最後に、このカードを紹介します。

ライフが極端に偏ってしまった場合に、それを平均化することのできるカードです。いまとなってはハイロンでおkですが、こちらのライフのほうが上のときはこのカードしか使えません。

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そうですね、みんなだいすき握手です。

おっさんデュエルのような場ならばみんな応じてくれると思っていたのですが、ふたりほど拒否されてしまいました。これに応じずして何がエンタメでしょう。

ピン刺しですが、計五回発動し、三回握手ができました。ありがとうございます。

 

細かいところは微調整の中で入れ替わっているため、具体的なデッキレシピは載せませんが、以上がこのデッキを作る上で考えていたことです。

あとは、エフェクト・ヴェーラーとか虹クリボーあと殺したくなったときに同じギミックで殺せる反骨の闘士ライオンハートを入れれば完成です(奇妙な符合で、これもコレクターズパック出身ですね)。

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最後に。

勝つだけなら、相手のライフを削れば勝てます。

相手のライフポイントも考慮しつつ、相互にサーチの薄いごちゃまぜデッキを回さなければならないので、引き分けにするためには毎回けっこう気を使って消耗します。ですが、このデッキは、ふだん遊戯王をやる上で考えることのない領域を考えさせてくれます。

色々な方との対戦を繰り返して、一枚抜いて、一枚足して。4月からずっと調整しながらこのかたちになったので、かなり気に入っているデッキです。

 

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15戦して、10引き分けの結果を残すことができました。

決闘していただいた方、ありがとうございます。

 

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みなさんの投票により、なんと二回目のデッキ構築MVPに輝くことができました!(*´ω`*)

ほんとうにありがとうございます。

 

ただ、受賞の際に前に出たときに、『引き分けを狙って引き起こされた引き分けは実質勝ちのようなものだから、これ以上やったら出禁ね』と言われてしまいました。

しょんぼり山田。

勝たないように、でも面白いことができるように一生懸命考えてデッキを組んだのに。わりと傷ついているのですよ。

 

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しょんぼりしてるところ悪いけど、6月7月夏コミといろいろ予定が入っているからよろしくね。

創作は自分を裏切らないよ。だって、自分のためにやっているのだからね。

さぁ、とりあえず『幽霊少女と死にたがりの夏』の初稿送っておいたから、目を通しておいてね!